平成30年4月から島根大学の機能強化の一環として、自然災害軽減教育研究センターが設置されました。本センターは昨年度採択されました「地球環境災害軽減に関するユネスコチェア」の目的である「地球環境と社会のより良好な関係の構築」に向けた教育と研究を促進し、本学の教育研究活動および国際的学術交流の活性化を図るとともに、社会の発展に資することを目的としています。ユネスコチェア(UNESCO Chair、ユネスコ講座)は「知の交流と共有を通じて、高等教育機関及び研究機関の能力向上を目的」として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が推進しているプログラムで、1992年に発足し116カ国700以上の教育・研究機関が加盟しています。島根大学には総合理工学部地球科学科(旧地球資源環境学科)自然災害科学分野のスタッフを中心として地球環境災害の軽減に向けた教育・研究活動が続けられ、大学院総合理工学研究科には地球科学・地球環境科学の留学生特別プログラムも開設されています。これに加え、昨年度までの5年間学部横断型で活動してきた「自然災害軽減プロジェクトセンター」の実績や、松江市に事務局が置かれている国際地盤災害軽減機構(ICGdR)との協力関係を背景としてユネスコチェアに申請し、国内6番目(計8大学)のユネスコチェアとして採択されたものです。
本センターでは4月9日に島根県大田市で発生したM6.1の地震被害緊急報告会を2日後の4月11日に開催するなど、開設とともに積極的な活動を始めています。今後とも、地震災害、地盤災害、火山災害、気象災害など様々な自然災害の軽減に向けた教育・研究活動を推進していきます。